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本書「あとがき」より抜粋 |
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多くの、子を死に至らしめた親たちは、日常生活の延長として虐待行為を行っているのだ。そこでは罪悪感も、加害者意識も生まれない。ワイドショーの画面で虐待死のニュースを見ながらその親を責める。不思議なことに、親といってもその対象はほとんど母親なのだ。また一部のヒューマニズムあふれる善意の人たちは、殺されてしまった子どもを心底かわいそうに思い、「なんとかしなくっちゃ」「私にできることならお手伝いを」と立ち上がったりする。専門家の間でも、2000年の児童虐待防止法の施行を受けて、虐待に関する多くの専門書が出版されている……。 しかし果たしてそれだけなのだろうかという思いも、これまた私の中に湧き起こってきた。虐待は、家族の中に広範に起きている暴力のひとつにすぎないのであり、虐待している母親の多くは夫からの暴力を受けているのだ。したがって、男性の暴力(DV)を視野に入れることのない虐待対策は、不十分としかいいようがないだろう。 |
虐待とは、このように果てしなく広大な視点を要求するものであり、私たちが当たり前と考えてきた「家族」を根底から問い直すものなのだ。このようなことをもっと多くの人に共有してもらいたい。わかりやすくそのことを伝えたい。本書が誕生するきっかけのひとつは、そんな私のカウンセリングの経験を通した実感であった。 本書はできれば、笑いと共に読んでいただきたいと思う。そして虐待を少しでも身近な問題として感じていただきたい。さらに欲張りなことを言えば、読者の皆さんの家族や親子関係を振り返るきっかけになれば、この上ない幸いだと思う。遠まわりのようだが、それらが日本における子どもの虐待の「出口」につながっていくと信じているからだ。 |
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信田さよ子(あとがきより抜粋) |
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| ◆ 姉 妹 本 ◆ |
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